interview, about us2019.11.29

「デザインや事業戦略より、もっと手前にある感性を大事に」|LIFE LABEL CAMP 2019 にCEO 林が込めた想い

 

introduction

LIFE LABELが年に一度、全国の取扱店の皆様を招き開催する「LIFE LABEL CAMP2019」は、今年も大盛況のうちに閉幕。「fun fair=移動式遊園地」というテーマのもと行われたイベントは、今後のブランディング方針や新商品の発表を行う全国総会としてだけでなく、ご来場された皆様に楽しんで頂けるような参加型コンテンツを用意しました 。本イベントにLIFE LABELが込めた想いをCEO 林よりお伝えしていきます。

すべてのはじまりは、エンターテインメントから

ー今年のテーマは「fun fair=移動式遊園地」ということでしたが、その言葉はどこから着想したものなのでしょうか?

多くの人に足りないものはエンターテインメントだと思っているんですよ。「LIFE LABEL」の主力商品である「ZERO-CUBE」にしても、もう1つのブランド「Dolive」 にしても、人生を彩るためのツールでしかない 。エンターテインメントは、被採算事業なので、どうしても軽視されてしまう部分ではあるんですけど、人間にとって絶対に必要なもの。だって、それによって考えさせられたり成長させられたり、色んな感情が生まれるでしょう? だから、住宅にもそこを芯に置きたいな、と。

それを表現するテーマが、「fun fair=移動式遊園地」だったんです。今回こんな風にショー形式にしたのは、映画「グレイテスト・ショーマン」を観たことがきっかけ。あの作品は、それまで奥ゆかしく鑑賞するものだと思われていたショーの既成概念を、「いやいや、みんなで一緒に手を叩いてリズムを取ることこそが楽しいんだ!」と壊していきますよね。これって、僕たちが「LIFE LABEL」をはじめた理由と共通しているんです。

ー今のお話ししかり、「ZERO-CUBE」 しかり、エンターテインメントを芯に置きたいということですが、林さんにとってエンターテインメントな人生とはどんな人生を指すんでしょうか?

どういう人生だって、エンターテインメントですよ。重要なのは、自分の人生において自分を主人公にすること。あとはそれがどれだけ楽しかろうが悲しかろうが、豊だろうが貧しかろうが、それが自分の中で最も壮大なストーリーになるんです。「ZERO-CUBE」っていうのは、家に住む主人公たちのエンターテインメントのためのツールでしかない。「家」はあくまでもプラットフォームであって、だから僕たちはデザインの可変性がある「箱」を提供している。僕たちは「LIFE LABEL」や「ZERO-CUBE」を通して、家に住む自分自身が主役であることを思い出してもらえたらいいなって思っているんです。だからこそ、他のブランドとの差別化を図るために、「LIFE LABEL CAMP」のようなイベントを行っています。

もっと言ってしまえば、何よりも大事なのはデザインではないと思っているんですよね。僕たちが楽しめているか? 加盟店の皆様に楽しんでいただけているか? 一緒に楽しめているか? というものがないといけない。デザインや商品、事業計画や戦略よりも、もっと手前にある感性を大事にしていきたいなと考えています。

音楽は、情緒を引き出すひとつのきっかけ

ーリアクションをいただくことに重きを置いているというお話がありましたが、そのために今回一番力をいれたのはどんなところでしょうか。

今回の「LIFE LABEL CAMP」では、新商品「ZERO-CUBE TOOLS」のCMに最もこだわりました。中でも1番時間をかけたのは音楽。今回、トレモノさんに僕の思いをかなり入れていただいて、楽曲を書き下ろしていただきました。また、脚本も、映像ディレクターから、今時こんなの流行らないとバッシングを受けたんですけど、でも僕はこれがやりたかった。ハイテンポでトロピカルなナンバーを得意とするトレモノさんに超バラードを書いてもらったり、日本のトップクリエイターチームにすごく王道なラブストーリーを描いてもらったりと、すごい失礼なことをやってるんですけど(笑)でもそれ以外やりたくなかったんで、絶対曲げなかったんですよ。そうしたら、取扱店の皆さんが結構泣いてくださっていたんです。ちゃんと伝わっているな、と思えた瞬間でしたね。

ー林さんは、エンターテイメントの中でもとりわけ音楽を重視しているんですね。

モノクロをカラーにする、じゃないですけど、物語に抑揚をつけるみたいなものだと思っています。特にCMや映画は音楽が半分以上を占めているといっても過言じゃない。そのシーンで持ってほしい感情に、音楽が誘導してくれていると思うんです。僕の場合は、大学までやっていた野球にしろ、その後のビジネスシーンにしろ、ここ一番っていう勝負の時には、必ず音楽を聴き込むんです。なぜなら、自分の感情に抑揚をつけたいから。モチベーションをつけるために、そのモードに入れる音楽を多用してきました。

例えば、高校の野球部時代、朝練が朝の5時半からあって。すごく眠たいのに、練習に行かなきゃいけない。そこで聴いていたのが、WANDSの「世界が終わるまでは…」です。それで自分を奮い立たせていましたね。誰にだって、そういうの、あるでしょ? 記録が写真なら、音楽は記憶。これだけ新しい音楽が生まれている中で、今、この場所で槇原敬之さんの初期のアルバムをかけたら、僕は小学校時代にタイムスリップできる。それって人間が持っている1番豊かな装置だと思うんですよね。

ーモチベーション作りの音楽と、プラットフォームの家。たしかに親和性があるものの、それをあわせて伝えていくのはかなり情緒による部分で、難しいものですよね。

住宅購入というものを、もっと簡単に考えて欲しい、という一貫した思いがあって。住宅業界がやりがちなんですが、間取りから決めさせようとするんですよね。はじめに条件を決めて、予算との兼ね合いで引き算をしていく。それってすごくもったいないなって思うんですよ。そうではなくて、本来向き合うべきは、その家族の性質やどんなライフスタイルを過ごしたいかを見て方向性を決めること。昔は自分の部屋しかないから、それをどうおしゃれにしようか?だけを考えていたからピントが合っていたんですよね。そういうのを思い出してほしいと考えています。

ー最後に、今回のイベントで取扱店さんに最も伝えたかったことをあげるとするなら、どんなことになるでしょうか?

持ち帰って欲しかったのは"愛"や"モチベーション"、やりたかったことは"共有"です。さっきも言ったように、僕たちが「LIFE LABEL」を通してやりたいのは、家が暮らしのプラットフォーム であることを思い出してもらうこと。その思いを取扱店さんに共有 するのがこのイベントで、そこで僕たちが使命としているのは、その後1年分の彼らのモチベーション を作ることです。だから、大掛かりにもするし、楽しんでもらえるようにもしたいんです。

ー貴重なお話をありがとうございました!

「自分の人生において自分を主人公にすること」。

林代表の言葉はシンプルで 当たり前のようでありながら、私たちが日々の暮らしの中でついつい忘れてしまっているもの。だからこそ、それを思い出すためのきっかけを、“住宅”というツールを通して与え続けてくれているのです。実体験に基づいた「LIFE LABEL CAMP」の数々の仕掛けが、ダイレクトに参加者の胸に刺さるのは、林代表の言葉に嘘がないからに他なりません。

「自分の人生において自分を主人公にすること」。折に触れ、思い出すようにしておきたいところです。

Interview:天野紗希