しゃべリポ通信2020.12.09

インスピレーションを疑え‼︎これからの住宅業界に必要なピントの合わせ方とは

 

introduction

2020年10月29日、30日にインテックス大阪で開催された「住まいと建築展」においてCEO林がマーケティング単独セミナーとキーパーソントークセッションに参加しました。
今回のセミナーテーマは、「家を買うお客様にピントを合わせられているか?」ということ。エンドユーザーに伝わるマーケティングとは?今後の住宅業界に必要なマインドセットを交えながら意見を述べました。

 

スピーカー紹介

  • 林哲平BETSUDAI Inc.TOKYO CEO
  • 加賀爪宏介株式会社ダンドリワークス 代表取締役※
  • 髙重正彦ルームクリップ株式会社 代表取締役CEO※
  • 荒川公良株式会社TOOLBOX 代表取締役※
  • 久田 一男9(ナイン)株式会社 代表取締役/クリエーティブディレクター※

※2日目のキーパーソントークセッションに登壇

これからの住宅業界に必要な、ピントの合わせ方

単独セミナーのテーマは、「インスピレーションを疑え!!これからの住宅業界に必要な、ピントの合わせ方」

マーケティングにおける“BtoCtoCtoB”の仕組みとは

冒頭は、マーケティングで必要とされる“伝える力”にフォーカスし、“伝える”ための3つのフェーズについて説明しました。

「“伝える”を制覇するには『伝える・伝わる・伝わっていく』という3つのフェーズを越える必要があります。大切なのは、家に住んだ後にお施主様に起こるストーリーを具体的にイメージしてもらうこと。そこがしっかりと伝われば、ユーザーからユーザーへ波紋のように情報が伝わっていく流れができます。」

「最も重要なのは、口コミで広がった情報が最終的にお客様として発信者の元に戻ってくる“BtoCtoCtoB”の仕組みができているかです。個人がSNSなどのメディアを所有することが当たり前の今、”伝わっていく“フェーズを後押ししているのがSNSであることは間違いありません。企業と個人がインタラクティブなコミュニケーションを取っていくためにも、オウンドメディアの開設やSNS活用が必要不可欠となるでしょう。」

ピントを合わせるために必要なWHO・WHAT・HOW

続いて、林が最も大切する、ピントを合わせるために必要な方程式「WHO・WHAT・HOW」ついて言及しました。

「WHOは、ターゲット(ペルソナ)を特定し、仮説を立てることを指します。ペルソナとは、特に重要で代表的な架空の人物像のことで、細かく決めれば良いというわけではなく、『本当に的を射ているか?』がポイント。ペルソナを決めることで、プロジェクトメンバー間での人物像の共有がしやすくなります。」

「2つ目の“WHAT”は、サービス・商品開発のことです。サービスを提供するためには、企画開発、商品開発が必要となりますが、そこでは消費者のインサイトを知ることが最も重要と言えます。」

「インサイトとの直訳としては、消費者が気づいていない状態のこと。消費行動に起因するユーザーのインサイトには、購買欲求と承認欲求の2つがあり、新商品が出たから買いたい、良い商品だから教えたい…といったインサイトを知ることが、商品やサービスを作るうえで必要不可欠となります。」

「3つ目の“HOW”は、どうやって届けるかの部分です。オウンドメディア、SNS、広告、PR、販売促進など様々な手法がありますが、いかに『アフターストーリーを想像してもらえるか?』が重要なポイントとなります。LIFE LABELでは、お施主様の暮らしをオウンドメディアで紹介する“暮らしのインタビュー”を通して、『LIFE LABELの家に住んだら、どんな暮らしができるんだろう…?』と具体的にシミュレーションしてもらうきっかけ作りをしています。」

「WHO・WHAT・HOWの三原則を常に会議の中心に置いておけば、行き詰まっても必ず出口が見えてきます。さらに言うと『それってピント合っていますか?』の一言で、多くの問題は解決するはずです。行き詰まったと感じた時は、この原点に立ち返ることで、ロジックを紐解くきっかけに繋げていただけたらと思います。」

住宅を売りやすく、買いやすいものにするために

「住宅業界に入り、住宅が売りづらく、買いづらいものだということに違和感を持った私は、住宅を企画化(規格化)することに着手しました。企画(規格)住宅を作れば、ストーリーのあるコンテンツやユーザーのアフターストーリーが作りやすくなり、売りやすく、買いやすい住宅ができるのではないかと考えたからです。」

「私が常にピントを合わせていたのは『家を購入した後のお施主様が、家を通して紡いでいくストーリー』、つまり全ての人が共通に持つ『人生を豊かにしたい』という部分でした。そこを、大きなピントにする事で、エンドユーザー様から指示を得られているのだと思います。」

住宅という物語のあるプロダクトを作っていくために

最後に、これからの住宅業界を作っていくために必要なマインドについて、意見を述べました。

「私たちのインスピレーションは、これまで生きてきた中での経験値から算出されるアウトプットに過ぎません。大切なのは、今のインスピレーションでは消費者の期待を超えられないという事実を受け入れ、伸び代を持ちたい、もっと知りたい、というマインドセットを持つことだと考えます。
住宅業界の“当たり前”を疑い、ユーザーの『もっと暮らしを楽しみたい』、『人生を豊かにしたい』といった想いに、ピントを合わせませんか?」

是非一度、社員全員で、『自分たちが描けるアフターストーリーは何か?』を話し合う時間を作ってみてください。今後、たくさんのストーリーが描ける商品が世の中に出てくることを願っています。一緒に住宅という物語のあるプロダクトを作り出していきましょう。」

家を通して得られる体験をいかに届けられるか

2日目は、ダンドリワークスの加賀爪氏、ルームクリップの髙重氏、TOOLBOXの荒川氏、9(ナイン)の久田氏とともに、総勢5名でトークセッションを行いました。

テーマは、「コロナピンチをチャンスに!ウィズコロナ時代にどう“儲ける”か!?」。熱い議論が交わされる中で見えてきたのが、「これまでの住宅業界の常識に囚われず、新たな視点を持つことの必要性」でした。

急速に進んだデジタルシフトにおいて“ユーザー側が先をいっている”という事実を受け止めることが必要であるという事、またトークの中で「施主支給」というワードも話題に。
10年ほど前に一度注目されながらも業界に浸透しなかった施主支給の仕組みも、ユーザーの情報取得レベルが上がった今、よりスタンダードになっていく可能性があるのではないかという前向きな意見が交わされました。

最後にキーパーソンたちが共通して訴えたのは、「家を使ってどんな体験が得られるかを届ける」ことが、本当の価値なのではないかということ。住宅業界で当たり前とされてきたインスピレーションを疑うことで、新たな価値を見出す必要性を強く考えさせられる、熱いトークセッションとなりました。

まとめ

これからの住宅業界において大切なのは、エンドユーザー様にピントを合わること、そして日頃から常識に囚われずインスピレーションを疑うというマインドセットを持つことです。
コロナの影響で消費者の価値観や暮らし方に大きな変化が訪れた今、住宅プレイヤーである私たちが変化しないで良い理由はもはやありません。

家を通してどんな暮らしができるのか?そして、その先にどんなワクワクした人生があるのか?
ユーザーが既に持っているイメージをより明確にしてあげることが、より一層私たちに求められるのではないかと感じています。
私たちも常に、業界の当たり前を疑い、ユーザーに新たな驚きや感動を届けられるよう、これからも新しいものを提案していきます。

株式会社ダンドリワークス
建築現場のあらゆる情報をクラウド上で管理・共有する、施工管理アプリ「ダンドリワーク」を開発・提供。
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ルームクリップ株式会社
ユーザーが投稿した家の実例写真を中心とした、日本最大級の住まいと暮らし・ライフスタイルのSNS「RoomClip」を運営。
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株式会社TOOLBOX 
一般ユーザーに向けた内装建材や家具パーツを販売するオンラインショップ「toolbox」を運営し、中古マンションやオフィスのリノベーションを手がける。
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9株式会社
9(ナイン)株式会社は旧い建築物の再生「リノベーション」を、不動産調査・設計デザインから運営までトータルでプロデュースするデザイン事務所。
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